借景

ふと、商売を思いついた。

毎年毎年、宝くじを購入して、当たったらこんな家に住みたいなぁと、フーセンオジさんが如く妄想を膨らめるのである。そりゃもう、パンパンに。

その妄想の中に、自宅にいながら世界の風景、とりわけ、高層からぼんやり下を眺める風景を見られないかなぁと思うのである。ほら、バ◯は高いところが好きって言うじゃないですか。紳士は金髪がお好き、みたいな。ププッピドゥー、みたいな。

と、そこで思う。お好きな風景を定額で堪能出来たとしたら、結構自分はありがたいなぁと。

ここからは、タラレバしかないので悪しからず。

①先ずは、スクリーンだ。と言っても、どの家庭でもスクリーンを設置できるわけではない。希望としては、自分が座って(立ってでも)眺める窓の位置を決める。その窓に合わせた、スクリーンの設置(イメージ的には、透明なプラ板のような物)。


②そして、①のプラ板のようなスクリーンに、映像を鮮明に投影する技術が必要だよね。例えば、スカイツリー展望台の景色なら、限りなく自分の目で見た風景に近づけたい。


③②の技術が量産態勢に入ったら、月々定額でこれを利用してもらう。ただ、プロジェクターは、場所も取るし、モニター的な物にしたいです。


④希望の風景があれば、現地に撮影にも行っちゃうんだぜ。例えば、ナイアガラの滝でもいいし、どこそこのカフェから見た街の雑踏とか、空撮の映像とか。女湯とかはNGです。それらを、オプション料金で個別の撮影。自宅にいながら、動く風景を楽しめるって寸法だ。尚且つ、スピーカーを設置すれば、現地の音も出して楽しむことが出来る。


これらの、ちょっとした日常生活内での贅沢を堪能してもらう、と。

世の中的にも、コロナの影響で、安心した外出が出来ないし、生活に余裕のあるインドア派にはそこそこ需要があるのではなかろうかと踏んだわけだ。好きな風景を目の前に、のんびりとコーヒーを飲む。意外と贅沢なんだよね。

東洋の庭園技法に、借景というのがあるらしい。庭ではないが、自宅にいながらデジタルで風景を拝借しちゃおうという、Digitalな借景。名付けて「D-shack(ディー借(シャック))」。

名前まで借りてきたという、生粋のパラサイトっぷりなわけです。


あー、楽しかった。